患者も私も守るには

~感染予防の基本中の基本はやっぱりマスク~

看護師のマスクによるトラブルとその対処方法


看護師の仕事にはマスクが欠かせませんが、マスクを常時使用することで生じる、いくつかのトラブルがあります。その中でも、多くの看護師を悩ませているのが、肌荒れです。マスク内に湿気が篭るため、マスクが肌荒れを引き起こすことに意外性を感じる人は少なくありません。

しかし、実際にはマスク内に充満した水蒸気が蒸発する際、同時に肌の角質層の水分を奪うため、肌が乾燥しやすくなるのです。この肌の乾燥によって、肌がカサカサになるなど、さまざまなトラブルが引き起こされます。

肌トラブルを回避するための方法としてまず考えられるのは、マスク内に水蒸気が発生しにくい、ガーゼタイプのマスクを使用することです。しかし、ガーゼタイプのマスクは、不織布のものに比べて目が粗いため、菌やウイルスを考えると看護師がつけるにはあまり適していません。

そこで、2つ目に挙げられるのが、不織布のマスクの裏側に同等サイズのガーゼを挟む方法です。ガーゼが水蒸気を吸収してくれるので、肌が乾燥しにくくなるうえ、適宜ガーゼを取り替えれば、マスク内の清潔を保つことも可能になります。

また、それ以外の方法としては、保湿をこまめに行うことも有効です。水で肌を濡らすと、それが蒸発する際に肌の水分も奪われるため、できれば顔に使っても問題ない成分で作られている保湿剤を使うといいでしょう。さらに、マスク内の換気として、定期的にマスク自体を取り換える方法も考えられます。

こうしたマスクによる肌のトラブルは、知らぬ間に進行していることも多いです。そのため、こちらの情報と併せて確認し、トラブルが進行してしまう前に、しっかりと対処することが大切といえるでしょう。